直営店で開催している曽田耕さんの個展「100bags」も
今日から後半の展示がはじまります。
どれも魅力的な作品ばかりが届き、ワクワクしている店内。
一期一会という言葉がぴったりの、すべて1点もの曽田さんの個展。
完売してしまったシリーズもございますが、
まだじっくりとご覧いただけます。
先週末は、曽田耕さんが札幌にお越しくださりお話会を開催しました。
シエスタラボでは毎月、色々な作り手の方をご紹介する展示をしています。
展示で大事にしているのは、できる限り作り手の方の工房に伺い、
お話を聞くこと。
そんな場所で、どんな想いで、どんな背景で製作されているのか。
お話をお聞きすることは、本当に楽しく、
作品を見ているだけでは気づけない多くの糧を頂く気がしています。
いつかできたら…と思い描いていたのは、作り手の方のお話を、
お客様と一緒にシェアすることでした。
私たちが作家のみなさんの工房で聞いた「感動」を
一緒に感じられたらと思っていました。
それが実現したのが、この週末。
お申し込みくださったみなさま、本当にありがとうございました。
前置きが長くなってしまいましたが…曽田さんのお話会。
とても楽しい時間でした。
シエスタラボでは、鞄作品をご紹介していますが、本来は靴作家である曽田さん。
なぜ靴作りをはじめたのか…ということからはじまりました。
高校卒業後、身の回りのものを自分で作るという挑戦をはじめた曽田さん。
(畑で綿花を育て、布を織ることも!!)
その中で、唯一自分で創れなかったのが靴作りだったそう。
靴の学校に通い、その独創的な靴には徐々にファンがつき、
作家としての道がはじまります。
工房スタッフの高野も、その靴に魅了されたひとり。
15年ほど前に買った靴を今回、見せてくれました。
手縫いで仕立てられた靴に再会した曽田さんもとても嬉しそうでした。
靴作りをしていると、革の端切れがたくさんうまれます。
それをゴミとして捨てるのは簡単ですが、命あるものからうまれた素材。
ひょんなきっかけで、鞄作りがはじまります。
曽田さんの鞄を見ているとどうやって作るの?!と考えてしまう作品がたくさん。
今回のお話会では、作り方も色々と教えてくださいました。
例えばこのかごバッグ。
どこにも縫い目や継ぎ目がありません…
裁断した革をぬらし柔らかくして、木型にセット。
しっかり乾かすと、革の特性でその形に固定されるそう。
実はこの作り方は、靴作りを応用して作られているのです。
普段は作っていない四角い形も登場。
実はこの作品がつくるのが一番大変なんだそう。
SPLTトートの丸い穴も、実は制作上大きな意味を持つものだったり。
私たちも「そうだったんだ!」と思うことばかり。
何事も、実験!実験!と作品作りを繰り返されている曽田さんは、新しい挑戦もされています。
革に彩色を施すのも、ここ数年はじめたこと。
今回の展示では、酉をかたどった作品も登場しています。
にっこり笑顔になってしまうトレーも。
曽田さんのご自宅は、古い鉄工所跡を、ご自分で手を加えた雑誌の表紙にもなるほどの素敵な空間。
100%LIFEのサイトのご紹介記事も、とっても面白いです!!
▼100Life .jp 「元鉄工所を気持ちのいい空間に」
最後にスタッフみんなでぱちり。
曽田さんの作品は、手にしていると、
不思議と元気が出てくるような、力強さを感じる作品です。
会期は10月30日までとなっています。
ぜひお立ち寄りください。